書評

『人民元の興亡』:人民元をネタにした単なるゴシップ本。

人民元の興亡 毛沢東・鄧小平・習近平が見た夢作者: 吉岡桂子出版社/メーカー: 小学館発売日: 2017/05/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る うーん、せっかくもらった本なのであまり悪く言いたくはないんだが、もう少し何とかならなかった…

こんなろくでもない守護霊に憑依されても、あんな立派な学者になれるんですね!

一応さあ、ピケティの関連本は一通りレビューしたいなとは思っててさあ、まあこの本もあることは知っていたんだけど、わざわざ定価で買って印税を一銭でも上納するなんて、霊的風紀維持法に違反するような気がするじゃない? だから古本で安く出回るまで我慢…

Amazon救済 2012年分

ペルッツ『夜毎の……』かすかにふれあう運命の静謐さ。 2012/8/31 斉藤他『地震リスク』: 耐震性の高い住宅づくりや保険加入を行動経済学から実証分析, 2012/4/6 Nathan『Sybil Exposed』: 多重人格を流行らせた「シビル」の虚構を同情的に暴く本, 2012/4/4 …

Amazon救済 2011年分 3: ケインズ関連書

安易な人物像や哲学談義に流れ、経済学者としての評価から逃げた本, 2011/10/15 主張は単純で、ケインズの一般理論にはすでにミクロ的基礎があったというもの。, 2012/4/4 2008年刊とは思えぬ古くさい訳、また訳者によるまちがった改ざん多すぎ, 2011/9/7 現…

Amazon救済 2011年分 2

あれこれたとえ話を読むより、自分で導出して相対性理論を理解しよう!, 2011/9/1 最近の話ばかりで、どれも知ってることばかり。多少の興味はプライベート話ばかりだが……, 2011/11/2 基本的な主張に独自性はなく、通俗的な消費文明批判につなげる我田引水に…

Amazon救済 2011年分 1

バルト『モードの体系』: 体系そのものの記述は途中で終わっており、静的な記述と事例に依存。でも試みは今も興味深い。, 2011/5/31 中身は各種陰謀論やインチキ科学の網羅的紹介だが翻訳が最悪, 2011/5/13 しょせん、彼女の理論が果てしない言い換えに過ぎ…

Amazon救済 2010年分 4

温暖化対策は排出削減以外にもあるし、そのほうが効果も高い!, 2010/11/22 歴史的資料としてはおもしろいが、スターリンが実践して失敗した内容であることには留意すべき。, 2010/10/26 自伝前半、楽しく血湧き肉踊る革命家立志伝編。訳は直訳でお固め。, 2…

Amazon救済 2010年分 3: 虹色のトロツキー

満州にトロツキーがいたら…, 2010/7/20 建国大学を捨てて、また戻るまでの葛藤記。越沢明の解説が秀逸。, 2010/7/20 ハルビンで拉致、そして馬賊へ, 2010/7/20 オールスターキャストにしようとして少し苦しい巻, 2010/7/20 トロツキーの話がまた少し進展する…

Amazon救済 2010年分 2

ドーキンスを歪曲しつつ、その手の平から一歩も出られない本。, 2010/7/16 読み物としてはよいが、一面的かつ部分的なエピソード集でしかないことは留意すべき。, 2010/7/10 バランスのとれた、レーニンの公平で充実した伝記。上巻はロシア革命前夜まで。, 2…

Amazon救済 2010年分 1: 毛沢東関連書など

若き日の毛沢東の数少ないまとまった第三者の記述, 2010/6/10 元データすら必死で隠蔽する「気候科学」って? クライメートゲート事件の全貌を描く好著, 2010/6/2 日本の左翼知識人のうろたえぶりだけが伝わってくる一冊。, 2010/5/17 文化大革命翼賛文書, 2…

Amazon救済 2009年分 2

モンゴル秘史:読みやすさなら岩波文庫よりこちら。, 2010/1/26 元朝秘史: 東洋文庫の訳とくらべると、文語が混じった古い訳となっている。, 2010/1/26 対立点がない談笑に終始して間延びし、訴求力がない。, 2009/11/20 『Mad Scientist Hall of Fame』: 架…

Amazon救済 2009年分 1

ゾンビ軍団と闘うには? おふざけ本だが中身はかなり包括的, 2009/9/29 ロボット軍団との戦い方マニュアル, 2009/9/29 有名建築家が屋外便所を設計したら、という冗談だが咀嚼不足, 2009/9/29 すでに論破されているのを知りつつこんな本を出すとは。, 2009/9…

アマゾン救済 2008年分 3

あまりエピソードがなく、また怪物の怪物たる所以についての洞察が皆無で残念。, 2008/12/29 アップルを創った怪物―もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝作者: スティーブ・ウォズニアック,井口耕二出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2008/11/29メ…

Amazon救済 2008年分 3

原著から第三部を完全改竄した不誠実な本。, 2008/11/26 え、プラナリアの実験もちがうの?!!, 2008/11/14 貧乏なつもりのお金持ちによるオリエンタリズム充満載のイタい旅行記。, 2008/11/10 「読む」という行為が脳に与える影響を描き、文明変革まで見通…

アマゾン救済: 2008年分 2

堅実な科学技術評価に基づく悲観的な人類の未来。だが翻訳は残念。, 2008/9/30 支離滅裂。, 2008/9/10 温暖化の経済学の権威による、バランスのとれた温暖化対策のすすめ。, 2008/8/9 科学者の自己陶酔した自伝がうざったく、タイムマシンもかなりの大風呂敷…

アマゾン救済 2008年分 1

ジェイコブズの晩節を汚す信じがたい駄本, 2008/6/27 非常識なのはこの本であって社会学ではないと思う。, 2008/6/25 マニアでなければ手を出す必要なし。, 2008/6/23 オルガスムスにとどまらないセックスのあれこれ, 2008/4/28 メーカー&利用者インタビュ…

アマゾンレビュー救済: 2005年 2

アントニオーニ『ある女の……』: 昔はいいと思ったのに。 関『ニッポンのモノづくり学』: こんな企業があるのか! 日本産業の活力を見直す、元気の出る本。, 2005/9/29 『ピングー1』: 懐かしいが、なぜか音声が変わっている。 2005/10/28 三浦『下流社会』: …

Amazon救済 2003年以前分

「スキージャンプペア2」: 1がよかっただけに失望, 2005/7/28 岩井「会社はだれのものか」: 通俗サヨクお題目に堕して歴史の教訓を早くも忘れ去った悲しき迷著, 2005/7/24 大平「プラネタリウム」: あぜーん。何でもすぐ作ってしまうナントカと紙一重な人の…

マイクル・コーニイの気恥ずかしさ

その昔、1980年代末かな、『SFの本』という雑誌に、福本直美という非常に優秀な評論家が「マイクル・コニイはお小説様の作家である」とかなんとかいう題名の、実に鋭い評論を書いていて、ぼくはそれを読んで、マイクル・コニイってあまりソリがあいそうにな…

ピケティ『格差と再分配』読んだ!本文読んだぜコノヤロー!

格差と再分配:20世紀フランスの資本作者: トマ・ピケティ,Thomas Piketty,山本知子,山田美明,岩澤雅利,相川千尋出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/09/21メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る この本、出ると知って、でもだれが読むんだろ…

Frankfurt, <i>On Truth</i>: やっぱウンコというのが入ってるのがまずいってことなんだろうか。

拙訳で邦訳された『ウンコな議論』の続編とも言うべき本が出ていて、諸般の事情でやっと最近読みました。で、アマゾンにレビューを書いたら……掲載できないって。何もまずいことは書いてないと思うんだけど、察するにレビューを判定するAIが、「ウンコ」に…

フエンテス『テラ・ノストラ』:英訳で読んだときと感想は同じ。力作だけど(それ故に)アナクロ。

http://honto.jp/netstore/search_10%E3%83%86%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9.html?srchf=1honto.jp なんと、カルロス・フエンテス『テラ・ノストラ』の日本語訳が出てしまった! 出る出る詐欺にはひっかかるまいと思って英訳版を…

マクファーレン『イギリスと日本』:これまた産業革命の説明で、人口と疫病撃退のせいだというんだが……

イギリスと日本―マルサスの罠から近代への跳躍作者: アランマクファーレン,船曳建夫,工藤正子,北川文美,山下淑美出版社/メーカー: 新曜社発売日: 2001/06/25メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (5件) を見る 産業革命はなぜ起きたか――ひい…

Schrage, "Innovator's Hypothesis": 小さなプロトタイプで何でも試そうってのはわかるんだけど、それだけだと……

The Innovator's Hypothesis: How Cheap Experiments Are Worth More than Good Ideas作者: Michael Schrage出版社/メーカー: The MIT Press発売日: 2014/09/12メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る うーん。いやね、ビジネスでもなんでも、なんか…

反知性主義3 Part 2: 内田編『日本の反知性主義』:白井聡の文は、無内容な同義反復。他の文は主に形ばかりのおつきあい。

はい、まだ反知性主義の話は続きます。第3部を前編と後編にわけるなんて、最近の無内容を引きのばそうとする『トワイライト』とか『ホビット』『ハリポタ』『ハンガーゲーム』みたいでいやなんだけどさ、お金とるわけじゃないし、どうせ読む側もあんまり長い…

反知性主義3 Part 1: 内田編『日本の反知性主義』は編者のオレ様節が痛々しく浮いた、よじれた本。

しばらく間が空いた。で、反知性主義についての簡単なお勉強を経て、ぼくが手に取ったのは『日本の反知性主義』だった。 この本の題名は、明らかに『アメリカの反知性主義』を意識しているようだ。その一方で、この面子を見ると、ぼくが冒頭に挙げた『現代思…

反知性主義1: ホフスタッター『アメリカの反知性主義』 知識人とは何かを切実に考えた名著

はじめに 反知性主義をめぐる本を3冊読んだので、その話をちょっと書こう。なぜそう思ったかというと、『現代思想』の「反知性主義特集」に対するアマゾンのレビューがぼくのツイッターでちょっと話題になっていたからだ。 www.amazon.co.jp ぼくはこの特集…

マンデヴィル『蜂の寓話』:ケインズがいかにイヤミなやつかよくわかる。

蜂の寓話―私悪すなわち公益 (叢書・ウニベルシタス)作者: バーナード・マンデヴィル,泉谷治出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 1985/06メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (2件) を見る マンデヴィル『蜂の寓話』というのは、知ってい…

トロツキー『ロシア革命史』:同時代の人にだけ向けて書かれたアジ

ロシア革命史 全5冊セット (岩波文庫)作者: トロツキー,藤井一行出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2001/07メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 『トロツキー』訳すときに参考書として引用チェックなどに使うので買ったけれど、通読したことはなかった…

水野『イメージの地層』:美術史と信仰形態の関係を見た本なんだが……

イメージの地層 -ルネサンスの図像文化における奇跡・分身・予言-作者: 水野千依出版社/メーカー: 名古屋大学出版会発売日: 2011/09/23メディア: 単行本 クリック: 26回この商品を含むブログ (10件) を見るうっひー、先日採りあげた『叡智の建築家』と同じく…