毛沢東

ラフィ『カストロ』:ほぼ唯一のまともな意味での伝記。視点も批判的だが明確で最新。

Executive Summary ラフィ『カストロ』(原書房、2017) は、2021年時点で日本で出ている最新のカストロ伝。他の伝記が公式プロパガンダの羅列にとどまるのに対し、カストロに対するきわめて批判的な視点を元に、一般人がカストロの生涯を見て疑問に思う、革命…

『人民元の興亡』:人民元をネタにした単なるゴシップ本。

人民元の興亡 毛沢東・鄧小平・習近平が見た夢作者:桂子, 吉岡発売日: 2017/05/24メディア: 単行本 うーん、せっかくもらった本なのであまり悪く言いたくはないんだが、もう少し何とかならなかったんだろうか。いや、おもしろいところはあるんだが、それがゴ…

Amazon救済 2010年分 1: 毛沢東関連書など

蕭瑜『毛沢東の青春』:若き日の毛沢東の数少ないまとまった第三者の記述, 2010/6/10 モシャー他『地球温暖化スキャンダル』:元データすら必死で隠蔽する「気候科学」って? クライメートゲート事件の全貌を描く好著, 2010/6/2 小田実『毛沢東』:日本の左…

日本の左翼知識人のうろたえぶりだけが伝わってくる一冊。

毛沢東 20世紀思想家文庫 15作者: 小田実出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1984/10メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (2件) を見る たいへんに不思議な一冊。小田実は、ベ平連(ベトナム戦争への反戦団体、ひいては反米サヨク市…

支離滅裂で大躍進の意味すら理解できていない悲惨な本

毛沢東 (岩波新書)作者: 竹内実出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2005/03/18メディア: 新書 クリック: 206回この商品を含むブログ (5件) を見る著者は毛沢東関連資料の研究で名高く、一般向け毛沢東解説書の書き手としては適任、と思ってしまうのが人情。そ…

都合の悪いことはすべて歪曲抹消され、あまりに偏っている。

毛沢東伝(1893‐1949)〈上〉作者: 金冲及,村田忠禧,黄幸出版社/メーカー: みすず書房発売日: 1999/11メディア: 単行本 クリック: 84回この商品を含むブログ (3件) を見る執筆陣は、中共中央文献室であり、したがって中国共産党の資料を縦横に駆使して詳細に書…