グラード『忘れられた王国』:1940年代のシャングリラ/麗江の様子。おもしろいんだけどね。

忘れられた王国―一九三〇‐四〇年代の香格里拉(シャングリラ)・麗江

忘れられた王国―一九三〇‐四〇年代の香格里拉(シャングリラ)・麗江

麗江は昔いって好きなところなんだが、地震で壊滅したりしている。あそこがシャングリラだとは知らなかった! 釣鐘梅木ちゃんや不都号は麗江にたどりついたんだっけ? で、そこに派遣された西洋人のルポ。西洋人はこの手のルポが本当にうまい。

ぼくの好きなエピソード:現地の人々は不衛生だったので肌ががさがさで、皮膚病でかさぶたまみれだったので、著者たちは西洋医療を使ってそれを直してあげる。ところが現地の住民は、薬は痛ければ痛いほどありがたいという信仰を持っていたので、痛みもなくすっきりなおしてあげたのに、一向に感謝されないどころかヤブ医者だ、西洋医療なんかダメだ、と言われてしまったそうな。そこで著者たちは頭にきて、皮膚病治療にはベリベリかさぶたをはがして、薬といっしょに硫黄を塗り込んでヒイヒイ言わせてやると涙を流してありがたがり、なんと名医様よと感謝した、とか。他にも笑えるエピソードいっぱい。

おもしろいんだが、他の本をさしおいて紹介すべきかというと、うーん。でもこれはまだ余裕があるので、来月ネタがなければ使うかも。



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