ケインズ学会論集:こんな年寄りの昔話ばっかでいいのか?

危機の中で〈ケインズ〉から学ぶ――資本主義とヴィジョンの再生を目指して

危機の中で〈ケインズ〉から学ぶ――資本主義とヴィジョンの再生を目指して

うーん、なんかもらったのでパラパラ見ているが、半分くらいが年寄りの昔話や説教と、あまりケインズとか関係なさそうな人がこじつけで自分語りしてる代物みたい。まだ十分に目を通してないが、これがケインズ学会設立の意気込みを示す論集なの? これまで通りのケインズ業界のえらいさんが、昔話するだけのサロンみたい。新しく学会を名乗るのであれば、これまでの研究方向とどこで差をつけるのかっつーのを明確にしないとダメでは? ニューケインジアン否定だけで、あとは訓詁学に堕するのでは新しい学会の意味がないような。

その意味で若手(相対的に)のメンバーには期待してますぜ。それとぼくがまだきちんと読んでない部分に、新しい学会としての意義があることを祈ってやまない(ほんと。マジで)。一般理論新訳もしてあげたことだし、旧訳の二人のざんげから入ってくれたら絶賛したところだが、まあそれは望むべきにも非ず、ですな。

ということで引き続きチェックだが、すでに否定的な評価に傾きつつある……(この手の代物はやはり期待値をベイズ的に修正しつつ動くから)



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