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よい盗聴者:母親の思い出

暴露:スノーデンが私に託したファイル

暴露:スノーデンが私に託したファイル


いまちょっと盗聴の話を調べていて、スノーデンとかの本を軽く見ているのだけれど、ふと思い出した亡き母の思い出話。

1970年に渡米したとき、ぼくたちガキどもは一ヶ月もしないで英語でがなりたてるようになったけど、母親は聴くのはなんとかなっても、しゃべるのはまだ苦手、という状態だった。ところがそのあたりで、家にいたずら電話がかかってくるようになったそうな。切ればいいんだけど何度もかかってくるし、どう対応していいものかわからず困っていたそうな。ところが……

 

あるとき、またいたずら電話がかかってきたとき、突然だれかが割り込んできたんだって。

「お前のやってることは連邦ナントカの犯罪だから続けるなら処罰されます」

とかなんとか。いたずら電話は一瞬で切られ、二度とかかってこなくなった。

 

母親は狐につつまれた(激しくちがうぞ。だれかAA貼って)状態だったんだが、いろいろ考えて状況が理解できた。そしてこの話をするとき、母親はいつもこんな感じだった。

「うちの電話、盗聴されてたのよ! だれかが全部通話を聴いていたのよ!!」

そしてちょっと間をおいて……

「でも、盗聴してたのはいい人だったのよ! いい盗聴者だったのよ!」

 

その後、ウォーターゲート事件が起きて、母親は得意満面。「そうそう、うちもアレやられてたのよ! ニクソンだったのかしら!」って、ニクソンがうちの電話きいてるわけないでしょ!! でも、たぶん外国人の一部には監視をつけるくらいのことはしてたんだろうね。

 

(付記:なお、うちはどう考えてもそんな怪しいことをやっていたわけではない、と思う。建設会社にいた父親が、アメリカの提携先との社員交換制度みたいなので一年半ほど渡米していて、家族はそれについていっただけ。父親がすごい秘密を知っているとかいうこともなかったはず)


な、なんか狐につつまれたような気がする・・・。
            ∧_∧
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     ヽ ___ノ_と_ノ\_<_ノ


ちなみに、開放前の中国では外国人の止まるホテルの部屋はすべて盗聴されていて、その盗聴マイクは部屋にぶら下がっている電灯についてる、という噂があった。だから、部屋のお湯がきれたときとか、電灯に向かってさりげなく「お湯がないなー」というと服務員がすかさず持ってきてくれるというのが都市伝説だったっけ(実際にやった人の話だと、そんなことはなかったとか。でも盗聴がなかったのか、服務員がナマケモノだったのかは不明)





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