2012-03-31から1日間の記事一覧

カルロス・フエンテス『セルバンテスまたは読みの批判』:民主主義につなげる議論は強引すぎるが、文学論としてはあり得るし、小説家としての自負は伝わってくる。

セルバンテスまたは読みの批判 (叢書 アンデスの風)作者: カルロスフェンテス,牛島信明出版社/メーカー: 水声社発売日: 1991/12メディア: 単行本 クリック: 24回この商品を含むブログ (7件) を見る文学論かと思ったら、それだけではない。本書は『埋められた…

カルロス・フエンテス『埋められた鏡』:スペイン史とラ米史を強引にくっつけただけで、文化と政治経済の関係についての考察が不十分なために単なる文化ナショナリズムに堕している。

埋められた鏡―スペイン系アメリカの文化と歴史作者: カルロスフエンテス,Carlos Fuentes,古賀林幸出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1996/01メディア: 単行本 クリック: 21回この商品を含むブログ (3件) を見る本書が書かれた1990年代初頭、ラテンアメリカ…