2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ガリレオ『望遠鏡で見た星空の大発見』:「星界の報告」新訳。神をも畏れぬ邪説を唱えたトンデモ本。発禁にすべき。

望遠鏡で見た星空の大発見 (やまねこブックレット)作者: ガリレオガリレイ,板倉聖宣出版社/メーカー: 仮説社発売日: 2013/01/04メディア: 単行本購入: 16人 クリック: 566回この商品を含むブログ (27件) を見る望遠鏡で見ると、星空はずいぶんちがって見える…

佐々木『仏教は宇宙をどう見たか』:おもしろいが、まあ仏教の中の話なので。

仏教は宇宙をどう見たか―アビダルマ仏教の科学的世界観 (DOJIN選書)作者: 佐々木閑出版社/メーカー: 化学同人発売日: 2013/02メディア: 単行本 クリック: 73回この商品を含むブログ (3件) を見る仏教は色即是空で現実は存在せずすべては心の働きなんだという…

ミッチェル『クラウド・アトラス』:中編六本たばねたら長編になると思ってまちがえた失敗作。

クラウド・アトラス 上作者:デイヴィッド・ミッチェル河出書房新社Amazonエドガー・アラン・ポーだかコルタサルだかの短編小説作法というのがあって、それはつまり、ポイントは一つ、ということ。ある主題やある場面、それだけがあって、それをいかにもり立…

拾った。

... no, I don't (necessarily) have YOU in mind. But its the things that I UNNECESSARILY do that always get me in trouble.

B.F.Skinner『Particulars of My Life/Making of a Behaviourist/A Matter of Concequences』:長すぎ。単調。それでもおもしろいのはさすが。

Particulars of My Life作者: B. F. Skinner出版社/メーカー: Jonathan Cape Ltd発売日: 1976/09/23メディア: ハードカバー クリック: 44回この商品を含むブログ (1件) を見る行動心理学の親玉スキナーの自伝。三巻本。なげーよ、先生。しかも語り口がきわめ…

finalvent『考える生き方』:Not for me. 装丁はちょっと変わってるので本屋で手に取るくらいは。

考える生き方作者: finalvent出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2013/02/21メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 16人 クリック: 1,504回この商品を含むブログ (46件) を見るいま届いた。2分で読み終わった。一目おいていないわけではないが、もった…

岩田規久男の業績おさらい会での妄想など。

デフレの経済学作者: 岩田規久男出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2001/12メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 131回この商品を含むブログ (22件) を見る はじめに 今日(というのは2/16)、「岩田規久男先生の学恩をなんとか」というシンポジウムに…

ドレズナー『ゾンビ襲来』:ゾンビ相手の外交理論、人間にも通用するか?

ゾンビ襲来: 国際政治理論で、その日に備える作者: ダニエルドレズナー,谷口功一,山田高敬出版社/メーカー: 白水社発売日: 2012/10/24メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 3人 クリック: 455回この商品を含むブログ (24件) を見る従来の人間ゾンビ関係は…

坂田『ミジンコ大全』:名著、快著。ミニアルバムつきでお買い得!

私説 ミジンコ大全作者: 坂田明出版社/メーカー: 晶文社発売日: 2013/01/17メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 298回この商品を含むブログ (3件) を見るすげえ。あの山下洋輔トリオの(なんて言う必要もないとは思うが)サックス吹き、坂田明が書いたミジ…

えらいレビューアー

スマリヤンを見ていて、気がついた「あぎε-δ」なるレビューアー、特にゲーデル関連のレビューが実に詳しくてとっても勉強になります。あと、高木貞治『解析概論』のレビューは、身につまされるものがありますです。正直いって、工学部にはε-δもダランベール…

スマリヤン『この本の名は?』:やっと出るんかい!!

この本の名は?: 嘘つきと正直者をめぐる不思議な論理パズル作者: Raymond M. Smullyan,川辺治之出版社/メーカー: 日本評論社発売日: 2013/02/19メディア: 単行本購入: 12人 クリック: 465回この商品を含むブログ (8件) を見るレイモンド『ハッカーになろう』…

常田『太陽に何が起きているか』:最近の太陽活動とそれを解明した活動のまとめ。おもしろいが地球との関連が弱い。

太陽に何が起きているか (文春新書)作者: 常田佐久出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2013/01/20メディア: 新書購入: 1人 クリック: 30回この商品を含むブログ (2件) を見る太陽黒点が減っていて、太陽の活動が低下しているようだという研究と、それを解明す…

テスラ『ニコラ・テスラ:秘密の告白』:ちゃんとしたテスラの著書。信じなさい!

ニコラ・テスラ 秘密の告白 世界システム=私の履歴書 フリーエネルギー=真空中の宇宙作者: ニコラ・テスラ,宮本寿代出版社/メーカー: 成甲書房発売日: 2013/01/16メディア: 単行本購入: 17人 クリック: 543回この商品を含むブログ (4件) を見るえー、本屋で…

いろいろ。

献本される本は本当にピンキリであれやこれや。でもここ数日、ピン本が集中的にやってきているので紹介。いずれも、どこかで追って沙汰があるであろうぞ。経済大陸アフリカ (中公新書)作者: 平野克己出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2013/01/24メディ…

笠井『国家民営化論』:リバータリアニズム的な社会論だけど、不徹底すぎ。市場ってものをかんちがいしてる。

国家民営化論―「完全自由社会」をめざすアナルコ・キャピタリズム (カッパ・サイエンス)作者: 笠井潔出版社/メーカー: 光文社発売日: 1995/11メディア: 平装-新?購入: 3人 クリック: 60回この商品を含むブログ (8件) を見る昨日書いた、笠井『テロルの現象学…

笠井『新版テロルの現象学』:左翼運動を清算するといいつつ未練を残し、アニメに逃げた本。

新版 テロルの現象学――観念批判論序説作者:笠井 潔発売日: 2013/01/31メディア: 単行本 はじめに しばらく前にちょっと嫌みなことを書いて、やっと本編を読みました。あー、そういえばこんな話だったねー、と思うと同時に、正直いって現代的な価値がある本だ…

宮崎・玉川『都市の本質とゆくえ』:不勉強すぎ。

都市の本質とゆくえ: J.ジェイコブズと考える作者: 宮崎洋司,玉川英則出版社/メーカー: 鹿島出版会発売日: 2011/05/11メディア: 単行本 クリック: 64回この商品を含むブログ (1件) を見るおまけで拾ってきた本。ジェイコブズのあまりうまくない要約をしたう…

ズーキン『都市はなぜ魂を失ったか』:その金科玉条の「オーセンチック」って何ですの?

都市はなぜ魂を失ったか ―ジェイコブズ後のニューヨーク論 (KS社会科学専門書)作者: シャロン・ズーキン,内田奈芳美,真野洋介出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/01/12メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 58回この商品を含むブログ (4件…

My Bloody Valentine 『mbv』: まったく変わってない……だがそれがいい!

マイブラの22年ぶりの新作。まったくどんな代物になるのか不安で不安で、聞くのがこわかったけれど…… Loveless とほとんど変わってない! ぜんぜん変わってない! ホッと安心するとともに、ちょっと残念な部分もあり、でもやっぱり嬉しい。今の時代に敢えて…

2012年の3冊

田中浩也『FabLife』 ソローキン『青い脂』 初沢亜利『True Feeling』 FabLife ―デジタルファブリケーションから生まれる「つくりかたの未来」 (Make: Japan Books)作者: 田中浩也出版社/メーカー: オライリージャパン発売日: 2012/06/09メディア: 単行本(…

一ノ瀬『放射能問題に立ち向かう哲学』:主張は非常にまっとうながら、哲学はどうなったの?

放射能問題に立ち向かう哲学 (筑摩選書)作者: 一ノ瀬正樹出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2013/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 561回この商品を含むブログ (9件) を見る題名を見た瞬間、非常にいやな予感がした。哲学者がこの手の話をすると、現状…

いま訳してる本ときたら……

もう次々に本を訳してまして、いまは意識の生成と心脳問題みたいな話の本をやっているんだが、心脳問題とかの本というのは絶対に面倒くさくならざるを得ない。どうして意識が生じるかを考えようとすると、外部からは意識があるかないかは今のところ漠然と推…