(Photo by Ken, CC BY-NC 2.0)
さっき会社で向かいにすわっている子が電話で報告書の印刷を発注しようとしていたんだが「えー、仕上がりといわれましても、まあ普通で〜〜」「色も別に特にないので普通な感じで〜〜」「紙とかもわからないけど、なんかだいたい普通に〜〜」と言っていて、うーん、印刷屋さんもかわいそうに〜〜。
そういえばしばらく前に床屋にいたら、「どういうふうにしますか」と言われたおっさんが「うーん、まあ全体に普通にやっていただければ〜」と言っていて、それでも床屋さんはさっさと切り始めたので、大したもんだなあ、と感心したのを思い出した。「普通」ってすごいわー。
「普通で〜」で思い出した別の話。
昔、夜遅くに大森の定食屋にいたら、チャーハン食ってたおっさんが「ほうれん草あるか」と店の人に尋ねていた。で、店の人が「おひたしですか、炒めますか」と言ったら「いや、生で」と言う。店の人は「え、生でいいんですか」と言って、ためらいつつも生のヤツを皿にのせて出したら、そのおっさんが突然怒り始めて「ちがうよ! こういんじゃなくて、もっと普通の生のやつだよ! わかるだろう」と怒鳴り、店内のみんな目を白黒。
普通の生のほうれん草??!! わかんねーよ。それ以外の生があんのかよ……
店の人がそこでピンときたらしく、おひたしを見せて「これですか」と言ったら、おっさんは「そうだよ、あるじゃないか、ちゃんと出せよ」と威張って食い始め、店内の他の人々は「……それ、茹でてあるんだよねー」というのを指摘しても何もいいことはないのを理解して、各人自分の食事に専念していたんだけど、普通ってこわいわー。