2006-01-01から1年間の記事一覧

日本の教育ってそんなにすごいと思われてるのか!

こないだ、一泊四日という強行軍で、日本の発展と教育についての話をクウェートでしてきたのだ。日本の教育は高い経済成長の原動力となりました、でもつめこみ教育やゆとり教育でなかなかうまくいかないし、問題も多発してますよ、というごく標準的な話だ。…

「女性の論理」でエイズの話は変わるか?

前回の記述に対して、以下で批判が行われている。 http://d.hatena.ne.jp/nabeso/20061125 全般に議論が混乱していて、特に「オスターの議論はコンドームの着用が男性の問題であるという視点から逃れられていない。」とか「もしかしてアフリカの女性は HIV …

ところで

ところでワタクシ、なんか普通の人のブログ 5 回分くらいの中身を毎回つめこんでいるような気がする。なんか損してるぞ。小出しにする技を身につけなければ。 山形浩生の「経済のトリセツ」 by 山形浩生 Hiroo Yamagata is licensed under a Creative Common…

アフリカのエイズの新しい分析……それと経済学の何たるか。

ちょっと間があいたので、他人のふんどしで相撲をとろう。 経済学はお金だけの学問じゃない。 今年の経済書で、話題性から見てもおもしろさから見ても重要性から見ても、ぼくはレヴィット&ダブナー『ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する』がダン…

成長をなでる「盲」ってだぁれ?

昨日(っつーか今朝だが)のエントリに、反論コメントみたいなものがついていた。 群盲成長をなでる きわめて初歩的だけれど、ありがちなかんちがいがいっぱい見受けられるので、コメントしておこう。先方のコメント欄に書いてあげたら長すぎるといってはね…

経済成長は、ぼくたちの努力や成長の総和でしかない。

ここでのやりとりを見ていて思ったこと。http://bewaad.com/20061103.html#p01もう経済成長はいらないとか、お金だけがだいじなのではない、とかを他人に対して(それはたとえば「日本は」とか「人々は」とか「先進国は」といった表現になることも多い)口走…

ハンガリー動乱記念日の大騒動

50年前に、ハンガリー動乱というのがあったのだった。もちろんぼくはリアルタイムでは知らないのだけれど、ハンガリーがソ連軍に刃向かって、ブダペスト市民が一斉に蜂起した事件であり、現地の人の表現では「ハンガリー革命」ということになる。 今年2006年…

マイクロファイナンスあれこれ:来世を借金のかたに取る

ノーベル平和賞をグラミン銀行とその親玉が受賞したとのこと。大変結構。おかげでぼくが昔書いたグラミン銀行に関する解説も、再び読まれているみたい。マイクロファイナンスやグラミン銀行に関する文書はそれなりにあるけれど、勝手な思いこみに基づいてい…

世界の将来シナリオと企業戦略

最近読んでとてもショックを受けた本がある。一年以上前に出た本で、いま読んだのには特に理由はなく、偶然会社の隣の丸善で見つけて手に取ったんだが、リアル書店も捨てたもんじゃない。こんな拾いものがあるとは! Shell Global Scenarios to 2025: The Fu…

実現するか、強制ボランティア

なんだかんだでいつの間にか安倍政権になってしまったけれど、その直前であの『美しい国』というあまりおもしろくない本が出たあたりで話題になったネタがある。例の強制ボランティアの話だ。大学に入るやつ全員に、半年ばかり何か強制ボランティアをさせよ…