ブラウン『ユーロの崩壊』:ユーロはダメで、それは中央銀行が悪いとのこと。

ユーロの崩壊―ヨーロッパにおける金融失敗からの脱出ルート

ユーロの崩壊―ヨーロッパにおける金融失敗からの脱出ルート

  • 作者: ブレンダンブラウン,Brendan Brown,田村勝省
  • 出版社/メーカー: 一灯舎
  • 発売日: 2012/04
  • メディア: 単行本
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ユーロの失敗と現在の惨状について述べた本。でも結局、いまの惨状はすべて中央銀行ECBがタコで拡張的なことをやりすぎたせいだから、とにかく引き締めろ、金利を上げろ、インフレ怖い、デフレなんか恐れるなって話になってる。

んでもって解決策としては新ユーロ(EMU-2)なるものを作り、フリードマン式の金融ルールに基づくベースマネー増大(あるいはオーストリア連中の好きな金本位制もどき)で進めて、中央銀行なんかに手出しさせるな、これはドイツとフランスだけで作り、同時に独仏は実質的に現ユーロ脱退、他の連中はまあ気が向けば参加くらいにさせよう――まあ別にいいけどねえ。あまり解決にならないように思うし、それで現状の惨状はどうやって抜け出すのか、よくわからん。独仏が抜けた後の現ユーロってのがそもそも成立しないだろうし、その後の自由変動相場への復帰のシナリオも、なんかよくわからん。脱出してもマネタリーベースをこんな厳しく縛られるんなら、あんまり脱出の意味ないような……

細かく読もうかとも思ったが、翻訳が一応忠実とはいえ固く、あまりその気にならない。とにかく中央銀行は全部ダメと思ってるのはわかった。あと、アメリカがユーロに通貨戦争しかけた、ですかあ。いや、翻訳が固いこともあって、これ以上ちょっと読む気が起きない。



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