トマス・シェリングの思い出(なんてえらそうなものではないが)

トーマス・シェリングが死んでしまった……といっても100歳近かったのか。大往生ですねー。日本では名著『ミクロ動機とマクロ行動』の邦訳がついに出て、高齢の2016年経済学書ベストみたいなのに、入れるべきかどうかちょっと悩んでいるところ。

ミクロ動機とマクロ行動

ミクロ動機とマクロ行動

個人的には紛争本よりこっちのほうが気に入っているのだ。

さて昔一度だけシェリングとはメールのやりとりをしたことがある。ヤバい経済学のレヴィットがシェリングゲーム理論の講義を受けていた、という話をブログに書いていて、それが実にすばらしかったという一方で、ノートに書いた内容が断片的な単語ばかりで具体的な中身はあやふや、というものだった。で、その中に、トイレをランダムに流す、というのがある。

freakonomics.com

だれかが(望月衛だったかな?)レヴィット本人にメール聞いたところ思い出せないといわれたそうな。んで、ずいぶん気になって、思いあまってシェリング自身にメールしてみた。すると、なんと返事がきた。一言だったけど。

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知らね、とのこと。

しかし考えて見れば、このときすでに90歳前後か。よくまあ返事くれたなあ。

ということで、もしどなたか、トイレをランダムに流す、という話がゲーム理論の説明や応用に登場する可能性に思い当たることがあったら、是非ご教示いただければ幸いです。