ノーベル経済学賞 2023−2028年トトカルチョ

2022年ノーベル経済学賞は、バーナンキ、ダイアモンド、ダイブヴィグ (ディブヴィグ? 字面でしか見たことないので読みをよく知らない) に決定した。金融・銀行系ね。

そういえば、むかしの自分の予想でもバーナンキは入れていたなあ、と思って昔のエントリーを見ると、ほうほう、なかなかよいではないの。2020年でバーナンキは次点扱い。2017年についての表を見ると、その後六年で3人は含まれている。まあ15人もあげてるから、ヘタな鉄砲もナントやらだろう、と言われればそれまでなんだけどね。が、そんなに悪くもないんじゃないか。ジャンル的にはかなり当てていると一応は自画自賛

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でも表を見ると、もう他界した人も結構いる。ジョルゲンソンは今年他界してるのか……2020年にお目にかかったときにはシャキシャキだったのになあ。その他、すでに取った人、すでに他界した人、いろいろいるし……

ということで、お遊びで更新してみましょう。そろそろ、順番待ちの歳寄りの消化試合、みたいな選出からは次第に離れる感じがでてきたと思う。だから落ち穂拾いはもうやめて (少しはやるけど)、なんか新しい分野、みたいな形で注目していいんじゃないだろうか。そんなことを考えて作ってみました。

ノーベル経済学賞2023−2028予想

今後5-6年で、またこの中から3人、うまくいけば4人くらい? 今後10年なら、もっといく (フィッシャー門下のマクロ屋さんたちが、取るのか取らないのかがよくわからないんだよね)

ぼくはまあ素人なので、少しはメディアに出てくる人や、F&Dとか The Economist の記事で採りあげられるような人しか知らないんだよね。ゲーム理論系の人とかは、ノーマーク。手法系とか企業組織、経済史とかの系列もまったくぼくにはわからない。ゴリゴリの実証系も不明。為替とか国際マクロで、エレーヌ・レイとかあるけど、まあ当分先でしょう。経済地理とか制度系とかもっと政治よりとかも欲しいところだが、名前が思いつかない。でもそういうのが半分くらいは取るでしょう。Rやgrtl開発者というのは、やってほしいが、まずない。

企業ファイナンス系はもう一区切りついた感じなのかな。

この中で、もういつ他界するかわからんからそれまでに何とか……という人はほとんどいない。唯一、トダロくらいかな。開発援助屋としての偏見はあるが、取ってほしいなあ。あとはかつて親切にメールに返事をくれたロバート・ゴードン先生には取ってほしい。受賞演説でIS-LMの偉大さを訴えてほしい感じ。

あと、そろそろギンタス/ボウルズのような、生物学とか進化とのつながりを掘ってる人はほしい。ビッグデータとかナウキャストみたいな話も、いつかは触れざるを得ないよなあ……てなことを考えているうちに、10年くらいはすぐたってしまうはず。

ここの、ウィキペディアの受賞候補者と比べると、幸福の経済学はたぶんないと思う。てっぺんの環境がらみの話は、うーんどうだろうね (名前が出ている人は知らないが、もう90歳だとつらいんじゃない?)。重なるのはアセモグルだけか。

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あと、女性枠とか非白人枠とか、ポリコレな基準を入れようとすると、だれがいるかなあ。バーナンキがとっちゃうと、イェレンはないし (テイラーとセット?)、コロナがらみでギータ・ゴピナス……いや、当分ないなあ。クローディア・ゴールディンあたり? まあ、どうなりますことやら。いずれにしても、ワイツマンみたいにノーベル賞取れなかったのを悲観して自殺しちゃうとか、そういう陰惨な話はなし! みんなあまり深読みせずに楽しいお遊びとして続いてほしいなあ。

追記

開発経済学は、バナジー&デュフロ他が2019年に取ってるだろ、との指摘あり。うーんそうだなあ。個人的には彼らはRCTでもらったような印象だったんだが、言われて見れば開発経済学か。でももっと古くさい感じの、ビッグプッシュ型というかそういうのを再評価してほしいんだよなー。