- 作者: サイモン・ブラックバーン,屋代通子
- 出版社/メーカー: 築地書館
- 発売日: 2011/07/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 2人 クリック: 114回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
色欲との戦いといったら、
- 素直にヤる (フェル山、でもこれはあんまり闘ってないけど)
- 悶々と我慢する/妄想にふける (各種ラノベやポルノ)
- 女がみだらなのが悪い、と責任転嫁 (カソリックやイスラム)
- 昇華する
- オナニー
- 去勢 (でも宦官も性欲は残ると言われている)
しかないんじゃないの、と思うが、それが哲学者たちにどう影響したかとか、もっと下世話な本かと思ったら、なんかユーモラスで高踏的なエッセイになろうとして、単に鼻持ちならない賢しらな雑文に堕している本だった。みんな苦労してます、くらいの話でしかないし、そのもってまわった書き方を翻訳がきちんと置き換えられていないのも、全体のすべり具合に貢献。
たぶんいちばんおもしろいのは巻末の岩井志麻子のエッセイ。体を張った下ネタ全開の岩井先生なんだが、この文はそういう自分に至るまでのずいぶん正直な告白になっていてびっくり。ここだけは読む価値あり。
山形浩生の「経済のトリセツ」 by 山形浩生 Hiroo Yamagata is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License.