AIにハリポタ全巻喰わせて、新作を生成させたそうな。まあご覧あれ。
こいつを見て、あまりに感動してしまいました。この支離滅裂、異常な構想力、唐突な破綻ぶり。デスイーターたちが何だか知らないけど無意味にやおいらしきものを始めるところ。人工知能には創造性がないとかいっている連中がいるけれど、これでも、あるいはアルファゼロの囲碁でもそうだけれど、むしろ人工知能が明らかにしているのは、ぼくたち人間の知能や創造性と称するものがいかに制約されていて、型にはまっているかということだと思う。ウィリアム・バロウズが人間の矮小な構成力とキャパシティでほんの片鱗だけやってみせたことを、人工知能は鼻くそほじりながら(比喩的に)一瞬でやってのけている。
追記:このプロセスについてもう少し詳しく見た人がいる。これは本当にほぼカットアップの粒度を細かくしたバロウズもどき、だなあ。(1/17)
感動しすぎたので公開部分だけ全訳。
『ハリー・ポッターと巨大な灰の山らしきものの肖像』
第13章 ハンサムなやつ
城の地面は魔法で拡大された風の波でせせら笑いました。外の空は黒い天井で、血で満ちています。ハグリッドの小屋から漂う唯一の音は、かれ自身の家具による侮蔑に満ちた軋り音だけでした。魔法:それはハリー・ポッターがとてもよいと思った何かだったのです。
ハリーの幽霊が城に向かう地面を歩くと、皮のような驟雨が打ちつけます。ロンがそこに立って、何か狂乱するようなタップダンスをしていました。かれはハリーを見ると、即座にハーマイオニーの家族を食べ始めました。
ロンのロンシャツはロン自身に負けないほどひどいものでした。
「あなたたちふたりが楽しくちゃかぽこできないなら、あたしは攻撃的になりますからね」と理性的なハーマイオニーは告白しました。
「ロン魔術はどう?」とロンが提案しました。ハリーから見れば、ロンは声高でグズで臆病な鳥でした。ハリーは鳥のことを考えるのは嫌いでした。
「デスイーターたちが城のてっぺんにいる!」ロンは身震いしながら貧相にうめきました。ロンは蜘蛛になるところでした。とにかくそうなのです。自分でもそれを得意には思っていませんでしたが、けっきょくのところ全身蜘蛛まみれにならないのはむずかしそうでした。
ハーマイオニーは言いました。「だからぁ、明らかに城には山ほどデスイーターたちがいるのよ。やつらの会合を盗み聞きしましょう」
三人の完全な友人たちは城の屋根へのドアの外にある踊り場にザップしました。三人はほとんどそれを脚りかけましたが、魔女たちは登りません。ロンはドアノブを見て、それから焦げ付くような苦痛とともにハーマイオニーを見ました。
「閉まっているみたい」とかれは気がつきました。
「鍵がかかっているのだ」と貧相なローブを着た幽霊の階段氏が言いました。かれらはドアを見つめ、それがどれほど閉まっているかについて叫びあい、それを小さな球体と交換するよう頼んでいました。パスワードは「牛肉女」とハーマイオニーが叫びました。
ハリー、ロン、ハーマイオニーは静かに悪そうなデスイーターたちの輪の背後に立ちました。
「わたしを好きになってくれてもいいと思うよ」とデスイーターの一人が言いました。
「ありがとうございます」ともう一人が答えました。最初のデスイーターは堂々と身を乗り出してかれの頬に接吻を行いました。
「おお!よくやった」と二人目は、友人がまた身を引くと言いました。他のデスイーターたちはみんな、礼儀正しく拍手をしました。そしてそれからみんな数分かけて、ハリーの魔法を始末する計画をおさらいしたのです。
ハリーはヴォルデモートが真後ろに立っているのがわかりました。かれはかなりの過剰反応を感じたのです、ハリーは自分の頭から両目玉を引きむしると、それを森に投げ込みました。ヴォルデモートはハリーに向かって眉を挙げてみせましたが、ハリーはいまや何も見ることができませんでした。
「ヴォルデモート、おまえはとっても悪くて意地悪な魔法使いだな」とハリーは荒々しく言いました。ハーマイオニーもそれを促すようにうなずきました。背の高いデスイーターは「ハーマイオニーは踊り方を忘れた」と書いたシャツを着ていたので、ハーマイオニーはそいつの顔を泥に押し込んでやりました。
ロンはヴォルデモートに魔法の杖を投げ、みんなが拍手しました。ロンはにっこりしました。ロンはゆっくりと自分の魔法の杖に手を伸ばしました。
「ロンこそがハンサムなやつだ」とハリーはつぶやきつつ、不承不承ながら自分の魔法の杖に手を伸ばしました。二人は呪文を一つ二つかけ、緑の閃光がデスイーターたちの頭から飛び出したのです。ロンは顔をしかめました。
「もうそんなにハンサムじゃなくなったな」とハリーは、ハーマイオニーを辛いソースにひたしながら思いました。デスイーターたちはいまや死んでしまい、ハリーはいまだかつてないほどお腹がすいていました。
* * * *
大広間はとんでもないうめくシャンデリアと、流しをれんが積みについての本で飾った巨大司書でいっぱいでした。ネズミの山が爆発しました。長いカボチャがいくつかマクゴナガルからこぼれ落ちました。ダンブルドアが学校に到着するにつれ、ダンブルドアの髪がハーマイオニーの隣を駆けていました。
ハッフルパフのブタは巨大な食用ガエルのようにチカチカしました。ダンブルドアはそいつに微笑み駆けると、その頭に手を乗せました。「いまやおまえがハグリッドだ」
「重要なのはぼくたちだけなんだ。あいつがぼくたちを始末することは決してない」ハリー、ハーマイオニー、ロンは声を合わせて言ったのでした。
城の床は巨大な魔法の山のように思えました。ダーズリー一家は城に行ったことがないし、『ハリー・ポッターと巨大な灰の山らしきものの肖像』でこれからそこに行く予定もありません。ハリーはあたりを見回して、それから夏の残りの間ずっと螺旋階段を落ち続けたのでした。
ハリーは怒鳴りはじめました。「ぼくはハリー・ポッターだ。闇の魔術は心配したほうがいいぞ、やれやれ!」
うーん、翻訳ではあの狂気をうまく出せないが、その一部でも感じ取ってもらえれば……