- 作者: 安藤至大
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2015/03/04
- メディア: 新書
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労働問題について、本当に基礎的な概念の解説を行い、いまの各種労働問題を簡単に概観した本。でも基礎的ながら、たぶん多くの人(労働についてあれこれメディアできいたふうな口をきく「専門家」を含め)はきちんと押さえていないと思われる話は多い。たとえば、労働問題で正規雇用/非正規雇用という話がよく出てくるけれど、これってなんだかきちんとわかってる? ぼくもわかったような気分になっているだけだったので、本書の説明は本当に勉強になりました。
アマゾンのレビューだと「あたりまえのことしか書いていなくてつまらない」という言いがかりがつけられているけれど、たぶん思ってるほどあたりまえではないはず。そうしたあたりまえの知見をふまえた、労働の将来動向に関するまとめも非常にわかりやすい。労働問題とかの議論をするなら、つまらないかもしれないけれどこの考え方を一つの基本として、それとちがう話をするなら何がちがうのかを示してほしいところ。書き方も非常に読みやすくわかりやすいので、高校生、大学生でも十分わかるはず。