Qubes 4.01 を Lenovo X250 にインストールして、少しずつ環境を作るとまあ使えるようになってきました。特にフォントがきれいになると、結構いい感じ。
そこへたまたま、ヤフオクでジャンクの Lenovo X230 TABLETを落札してしまいました。タッチスクリーンがついているし、画面が回転するし、スタイラスもあり、タブレットモードにもなる。で、どうでしょう。Qubesはこれも扱えるかな? インストールはたぶんできるだろうけれど、タッチスクリーンとかはどうだろうか? 答は、一応扱えます。
ちなみに、このX230 Tablet はキーボードを X220のものに交換してある。Thinkpadのチクレット型キーボードは決して悪くないけど、でもどっちかといえばこういう普通のキーボードのほうが好きなもので。この頃のThinkpadは、こういうのが実に簡単にできてすばらしい。
インストール
インストールは、 X250の場合とまったく同じ。xen.cfg への加筆もまったく同じ。だから前のやつをみてほしい。
ちなみに、インストールの間はタッチスクリーンが機能している。すばらしい。
インストール後
インストール後、起動もX250とまったく同じだけれど、もうタッチスクリーンは使えなくなる。画面を回転させることはできても、それだけ。画面をフリップしたりするボタンも動かない。
でも、デバイス選択メニューの下に、タブレットというのが出てくる。これを何かVMにつないでみよう(たとえば personal とか)。
すると、タッチスクリーンが動くようになる……んだけれど、そのデバイスをつないだVMの中だけ。だから同じ画面の中で、この場合だと「Personal」VMのウィンドウの中だけタッチスクリーンが機能する。変えればそのVMのウィンドウ内だけ。
(日本語版のYouTubeビデオ作るの面倒なので、英語で堪忍してくれ。別に言ってることがわからなくても、画面の片方のウィンドウではタッチスクリーンが使え、もう片方では使えないこと、そしてタブレットの接続先をデバイスで変えると、タッチスクリーンが機能するウィンドウが切り替わることだけわかれば十分だし)
Qubes OS をLenovo X230 Tableで使う。タッチスクリーンの挙動はちょっと変わってる!
なんか異様な感じではある。またウィンドウ自体の移動とかはできないし、メニューの選択とかもできない。かなり直感に反するものとなっている。当然ながら、タブレットモードで画面にソフトキーボードが出てきたりもしない。が、使えることはわかった。
その他の面では X250 と同じ。メモリが16GBと二倍なので、いろいろ高速になるかと期待したけれど、それほどでもないかな。
注意
X230 Tablet はジャンクで、HDD さえついてなかった。バッテリーは完全に死んでる。カメラもない。ハードの試験用にWindows10をインストールしてみたけれど、どうも画面の回転やフリップのボタンはこちらでも機能しないので、ハード的な問題なのかもしれない。Qubes のドライバの問題ではないのかも。
結論
というわけで Qubes4.0 を Lenovo X230 Tablet で使うことは可能だし、タッチスクリーンも機能する……ただしちょっと予想外の形ではあるけれど。だから、敢えてQubes用に X230 Tablet を使う必然性はない。普通の X230 とまったく同じにしかならない。ぼくみたいに安く手に入るなら、ご検討ください。
それにしても、ラップトップは10年前のものでも重いだけで、現在のものとそーんなにちがわない。少し重くても、普通は机の上とかで使うし、ひざがつぶれたりはしないだろう。でもタブレットは、この10年の進歩はすさまじいものがある*1。特に携帯性。いまのタブレットは、本当にずっと持ったまま使える。でも2キロ近い「タブレット」をずっと持ち続けて使うというのは、まず無理だ。X230 Tablet を本気でタブレットとして使うのは、いまはちょっとあり得ないでしょう。さらにQubesは、タブレット利用なんかまったく想定していない。その意味でも、まあちょっとした実験以上のものではない。
*1:え、X230って、2013年の機種なの? たった5年前? なんかはるか古典古代のマシンのような気がしてた……