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キューバ番外編:Cubacell 携帯での3Gインターネット接続マニュアル

…噂)、そこにある番号*133#に電話する。するとメニューが出てくるので、パケットを欲しいだけ買う。1GB=10ドル程度。番号の残高が少ない場合には、その前にチャージしておく) 開通! キューバのインターネット事情 キューバのお話の番外編として、キューバのネット事情についてちょっと書いておこう。一言で非常に悪いっす。日本のぼくたちは、常時接続があたりまえだと思っていて、ウンコしながらでも「いいね!」ができないと基本的人権が冒されたように感じてブーブー文句を言うけれど、そんな人は…

キューバの経済 Part1: 憲法改正と市場経済

1. はじめに 最近、キューバでのプロジェクトが始まって、いま二回目の現地調査。キューバというと、みんなゲバラにカストロ、葉巻で、ついでにブエナビスタ・ソシアルクラブで町中が音楽に満ち……というような漠然としたイメージしか持っていない。このぼくもそうだった。その一方で、アメリカの経済制裁の影響や社会主義経済の常として元気がなく、停滞しているという話も聞いていた。 ブエナ★ビスタ★ソシアル★クラブ Film Telecine Version [DVD]ライ・クーダーAmazon…

統計の不備と、各種統計の「相関」の話

…ったことがあったはず*1。 そして住民基本台帳ベースの人口は毎年(いやもっと)出る。年ごとの計画を作るならこのデータは無視できない。すると、実際の分析では、五年ごとに国勢調査の数字を使いつつ、その間の動きは住民基本台帳ベースの増加率を元にして補間する、なんてやりかたがある。遺漏があって絶対水準は少し怪しくても、その遺漏に一貫性があると想定できるなら、変化率はある程度信用できるはずだからだ。 そしていまのでわかるように、よいとかダメとかよいとかいうのも、すさまじく幅がある。山形…

スマートシティって結局なんなのよ。

ぼくは、こんな何やってるかわからんやつではあるけど、一応都市計画畑の出身ではあって、いまもそういうのを追いかけてはいる(ときどき仕事にもなるし)。で、最近の都市計画がらみで流行というと、スマートシティってやつ。スマートシティ開発します、こんどのナントカはスマートシティ、あれやこれや。日本のインフラ輸出の一環でも、スマートシティを作りますとかいうのがある。 が、結局それって何なのよ、というとよくわからない。スマートシティと称するもののパンフを見ると、暮らしやすい街作りとか、あー…

ロシア未来派とコスミズム

モスクワのレーニン廟には、レーニンのミイラというか防腐死体があるのはもちろん有名な話だ。通常、それはソ連(およびその他)の社会主義が個人崇拝に堕した明白な印として嘲笑されることが多い(ベトナムのホーチミン廟と同じで)。そして、それ自体はまちがいないことだ。 でもその一方で、そこにはもっとずっとおっかない発想があったというのを今日初めて知った。レーニンの遺体保存を主張した葬儀委員レオニード・クラーシンは、ソヴィエト科学がいずれ死者を復活させられると本気で信じていて、そのために死…

久々の中華外れアイテム:キーボードが! それ以外はまったくOKなのに!

…5インチ 3000 * 2000 FHD シルバー出版社/メーカー: Cubeメディア: Personal Computersこの商品を含むブログを見る 中華タブレットとかパソコンとか携帯電話とか、最近まではかなりひどい代物も多くて、作りが雑でチャチい、すぐ壊れる、基本パチもん、そこらの余りもの寄せ集め等々というのが日常茶飯ではあった。でも一方で、それが急速に品質をあげてきたのも事実で、それこそ携帯電話/スマホはもう本当にどうしようもないパチものはどんどん消え(深圳のシャンザ…

サンスティーンによると『最後のジェダイ』は

…六本のすごさの核心だ*1。 そう考えると、脚本監督ライアン・ジョンソンの新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が本当の『スター・ウォーズ』とは言えない理由もわかる。はいはい、いい映画だし、すごくいいとさえ言える――でもめまいの感覚はない。 ルーカスの映画は、自分自身のトンデモぶりに対する大喜びだらけで、それがみんなに感染する。一番最初の『スター・ウォーズ』映画、後に『新たな希望』と改名されたもののオープニングを見てみよう。巨大なスターデストロイヤーが画面に登場するところだ。…

ノーベル経済学賞2017年予想

ノーベル賞メダル 昨年(2016年)、ノーベル経済学賞のときにニコニコ動画に呼ばれ、予想ごっこと、受賞後のコメントを田中秀臣と、反アベノミクスのあまりにお手軽な本を書いている小幡績、そして電話参加の安田洋佑といっしょにやりましたよ。去年は、ハート&ホルストロームで、契約理論というマニアックな分野だったので、正直いってぼくは(そしてその他の来場者)はあまりコメントできず、電話での安田氏の独壇場みたいになったっけ。 さて今年もまたやってきましたノーベル賞シーズン。今年もまた、ニコ…

フエンテス『テラ・ノストラ』:英訳で読んだときと感想は同じ。力作だけど(それ故に)アナクロ。

http://honto.jp/netstore/search_10%E3%83%86%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9.html?srchf=1honto.jp なんと、カルロス・フエンテス『テラ・ノストラ』の日本語訳が出てしまった! 出る出る詐欺にはひっかかるまいと思って英訳版を読んだ身としては、もう少し待てばよかったか、と悔しい思いもある一方で、それがもう数年前だしあのとき読んでおいてよかったとい…

学校行ってもちゃんと勉強しないとダメよねー、というお話&日本の教育はゴミクズらしいぞ。

…ゴニョしてる面がある*1。 それがキモチワルイってんで、開発援助に批判的なウィリアム・イースタリーは、「ほらごらん、上からの押しつけで学校作ったってだめなんだよ、開発援助で学校やってもダメなんだよ」という主張をしている。インセンティブさえうまくつければ、学校とか教育は途上国の人たちが自分で何とかするよ、という議論。でも、これまで自分で何とかしてこなかったという厳然たる事実があるからこそ援助って話がそもそも出てきたわけで…… エコノミスト 南の貧困と闘う作者: ウィリアムイース…

反知性主義3 Part 1: 内田編『日本の反知性主義』は編者のオレ様節が痛々しく浮いた、よじれた本。

しばらく間が空いた。で、反知性主義についての簡単なお勉強を経て、ぼくが手に取ったのは『日本の反知性主義』だった。 この本の題名は、明らかに『アメリカの反知性主義』を意識しているようだ。その一方で、この面子を見ると、ぼくが冒頭に挙げた『現代思想』の執筆者と重なるようであり、「反知性主義」を「バーカ」の意味で使う連中の集団のようにも思える。で、どうなのよ? それがぼくの興味だった。が、その前に…… 「反知性主義」をちがう意味で使ってはいけないの? まず、そもそも「反知性主義」を「…

We'll Make Great Pets: 機械支配待望論

…思ったことがないもの*1。 そしてもっと別の方面から考えるにしても、機械が本当に賢くなるなら、その「賢い」の定義にもよるけれど、人間をうまく利用して奉仕させるなんて、お茶の子さいさいのはずだとぼくは思っている。いや、それはすでに起きていると思う。人間なんてバカで、画面上でピクセル動かしてピコピコ音をあわせたりするだけで、何時間も飯も食わずにコントローラ握りしめて各種作業するし、それを目当てに各種のコンピュータやグラボは買い換えるわ、回線強化してインフラ整えるわ、機械にさんざん…

反知性主義2:森本『反知性主義』:ホフスタッターの当事者意識や切実さはないが概説書としてはOK

おちゃらけ (承前) まずは少しおちゃらけから。 前回の反知性主義話を書いた直後に、斉藤環が次のようなツイートをした。 あ〜また誤解する人が出てきたので注釈しときますとですね、僕が「反知性主義」と呼んでいるのは「バカ」の上品な言い換えとかじゃなくて、「地アタマだけは良い連中の実学志向&人文知軽視」のことですんで誤解なきよう。— 斎藤環 3.15発売「まんが やってみたくなるオープンダイアローグ 」 (医学書院) (@pentaxxx) August 21, 2015 さて、8…

ケインズ『平和の経済的帰結』翻訳終わったぜ。

はい、先月末にはじめたケインズ「平和の経済的帰結」、終わったぜ。乞食ども、持ってきやがれ。 ケインズ「平和の経済的帰結」(pdf 1.2 Mb, 商業的に出そうなので公開停止) そのときに述べた通り、題名のPeaceは、講和条約のことではあるんだけれど、文中でケインズが、ドイツに対する「戦争による被害と平和による被害」という具合に、戦争と平和を対比させて書いている部分がいくつかあって、それを考えると平和のほうがいいかな、と。 基本的に主張は簡単。 ドイツにすっげえ賠償金を払え…

はてなブログに引っ越してよかったこと

何のメリットがあるかわからず、はてなダイアリーでずっとほっぽっといていたが、多少はいいことあると聞いたのではてなブログに移行してみました。 いまのところのメリット 鄧小平とか深圳とか書ける。 英語の表示はずっときれい。 デメリット まだ書き方なれてない。写真のリサイズとかどうするんだっけ。 ただ書き方は、markdownの勉強しようとしてるせいもあるので、まあこれからですな。

ケインズ「講和条約の経済的帰結」:ドイツよ、これを読み直そうぜ。

もはや泥沼というしかないユーロ情勢。えらそうなこと言ってるドイツだって、借金まともに返してないじゃないか、というピケティの突っ込みがあったけれど、それはまともな歴史感覚と、適切な金貸しとしてのバランス感覚がある人ならみんな思ったこと。が、いまのヨーロッパには、それがどうもまったく期待できないみたい。まさに似たような話として、第一次大戦後にドイツから無理矢理借金(ではなく賠償金だけど同じ事)を取りたてるのがいかにアホなことか、そしてヨーロッパは一連託生なんだから、それが第一次大…

Boole et al. Leaving the euro: A practical guide: 何とユーロ離脱マニュアル!

はじめに ギリシャを見ているうちに、中国の株式市場暴落があれよあれよという間にでかい話になってしまったけれど、でもギリシャも相変わらず負けてはいない。IMFに対して堂々のデフォルト、国民投票で正面切っての反抗、窮鼠猫を噛むじゃないけど、もうやけくそというか開き直りというか、実におもしろい。デフォルトしてどうすんのよってことで、7月9日にはギリシャ政府はトロイカに対してちょっと譲歩した改革案を出しては見たけれど、それで合意できるんなら先月のうちに合意できただろう、とはみんな思っ…

水野『イメージの地層』:美術史と信仰形態の関係を見た本なんだが……

…しれないんだけれど。*1 (そしてその意味で、デスマスク等とその毀損や画像による陵辱とか、システィナ聖堂のモザイク職人の異端信仰とかの話は全体にすごくおさまりが悪い。ちょっと別の系統の話だと思う)。繰り返すけど、本としては、本当におもしろい。そして今のべた相当部分は、もちろんぼくが美術史の素養がないための混乱なんだとは思う。たぶんぼくのような素人が読むことを想定した本ではないために、こういうずれが起きているとは思う。もっと適切な読者にめぐりあえたら、きちんとした評価が得られる…

シェンチンガー『アニリン』:有機化学がイノベーションとハイテクの最前線だった時代

…なことがあったのか!*1)。最後にちょろっとナチス台頭の話題が出て来るけれど、当時はもちろん、その後のできごとなどみんな(もちろん作者も)知るよしもない。そして、それぞれの科学者たち(や経営者たち)の悲恋が描かれて花を添える。インド人の娘に惚れてしまったプランテーション経営者、相思相愛なのはまちがいないのに、引っ込み思案でコールタール研究で認められるまでは、と思っているうちに機会を逃したルンゲ等々。もともとラジオドラマだったそうで、科学に関心がない人向けのドラマもシンプルなが…

桑木野『叡智の建築家』:記憶術が生み出した建築による世界記述と創造

叡智の建築家―記憶のロクスとしての16‐17世紀の庭園、劇場、都市作者: 桑木野幸司出版社/メーカー: 中央公論美術出版発売日: 2014/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見るおもしろかった。いやあ、分厚い本を見ると「きみ、それはワタクシへの挑戦のつもりかね! Challenge Accepted!! ((C) Barney Stinson) 」と言ってしまう傾向があるので、この本もついつい買ってしまって、つまんなかったらどうしようと思ってしばらく寝か…

テレビ出演のことなど。

LUCY/ルーシー [DVD]出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン発売日: 2015/01/16メディア: DVDこの商品を含むブログ (2件) を見る先日から、ピケティが売れてあちこちのテレビに出たりしたんだけれど、あれはそれなりにおもしろいもので、いろいろ流儀が番組ごとにちがうのが興味深いところ。台本をびちっと作り込むところ、もうその場のノリに任せるところ、その他いろいろ。ぼく自身はといえば、やはりとっさの気の利いた反応がしづらいのと、あとと…

椹木『アウトサイダーアート入門』:いまさら何さわいでんの?

アウトサイダー・アート入門 (幻冬舎新書)作者:椹木 野衣幻冬舎Amazon まともなエスタブリッシュメントのオゲージュツカのアートに対して、キチガイや犯罪者が作ってしまった体制の外のアートがあるのだ、そういうのに注目してエスタブリッシュメントに対してそれをつきつけねばならない、という本。 何騒いでんの、という感じ。 キチガイや犯罪者の作る作品があれこれもてはやされるって、昔からの話じゃないの? 耳切り落としたヤツとか、死刑囚で小説書いてほめられたやつとか、「狂気のナントカ」…

華麗なるギャッビーと戦争

…ずしも高くはなかった*1、というか賛否両論スタイルはみんな誉めたけれど、みんなそんな大小説とは思わなかったとのこと。特に、当時のジャズと酒のバブリーな日々を描いていたこともあって、それこそ「なんとなくクリスタル」まがいの風俗小説という評価が主で、すぐに廃れると思われたんだそうな。実際、「ギャッビー」はフィッツジェラルド存命中は、20,870部しか売れなかったそうな。 で、フィッツジェラルドの輝かしい作家生活はこれで終止符を打たれた。あとは金のための書き散らし生活となり、「ラス…

ノスフェラトゥ訴訟

…imes で読んで *1 、おもしろかったのでメモ。実はブラム・ストーカーがドラキュラを書いて、ムルナウはそれを映画化しようと思ったんだけれど、でも原作料とか支払うのがいやだったので、ドラキュラという名前を使わず、ちょっと話を変えて「ノスフェラトゥ」ができあがった。その頃にはブラム・ストーカー自身は他界してたんだけど。厳密にいえば、ムルナウは雇われ監督で、実際にこの映画を製作したのはプラーナフィルムという会社(配給はウーファ)。この会社はウーファのプロデューサーだった、アルヴ…

日本の格差についてのお話

…しるし、と言うだろう*1。さらに、書こうと思って忘れてたのをコメントで指摘されたけれど(ありがとう!!)、これは上のほうがもっと取るようになったわけではないかもしれない。むしろ、それ以下(というか底辺層)の取り分が減ったので、相対的に上が増えて見えるだけという面もある。すると、話は金持ちけしからんではなくなる可能性もある。そんなこんなで、いろいろ解釈もあり、政策的な対応も無数に考えられる。どういう立場を採るかはあなた次第。ただ、ピケティは『21世紀の資本』の最後でこう述べてい…

読売新聞のピケティ話:なかなかよいでき。

読売新聞の2015.01.27号13面に、ピケティ『21世紀の資本』についての記事が出ていた。ツイッターとかを見ていると、論難する声とかもあったので、なんかまたろくでもない代物になっているんじゃないかとかなり不安に思ってチェックしてきました。結論としては、なかなかよくできているんじゃないかな。あの本をめぐる議論の広がりをおおむねよく伝えていると思う。論難している人は、絶賛になっていない、批判的な声を紹介している、ということで読売新聞は新自由主義の金持ち優遇で偏向しているからピ…

アメリカ経済学会大会のピケティセッション:すばらしい。

21世紀の資本作者: トマ・ピケティ,山形浩生,守岡桜,森本正史出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2014/12/09メディア: 単行本この商品を含むブログ (107件) を見るピケティ『21世紀の資本』は分厚いし、データも重いし、印象批評以上の批判がなかなか出てこなかった。これは日本はもとよりアメリカでも同じ。でも刊行が半年先行した英語圏では、そろそろまともな反論や批判(いい意味で)が出てき始めた。現時点で、それを最もうまく(そしてまとまった形で)整理したのが、201…

エアーズ『その数学が戦略を決める』ワイン方程式のまちがい?

…アーズのコピペミス。*1つまり、二人が一つずつコピペミスをしていまの結果になっている模様)もちろん、あらゆることで原論文はおろか、原データにまで遡って再現性をすべてチェックしたほうがいいんだろうけれど、そこまであらゆる話についてやれ、というのもいささか酷な話。でも、こうやって読者のチェックが入って、それがこうして訂正されるのはすばらしいことです。みなさん、ありがとうございます! で、本の方はどうすべきかなあ。どうしたいか、エアーズに打診中です。← なおしていいとのことなので、…

イギリス社会学のピケティへの反応は……イマイチ。

The British Journal of Sociology:Special Issue Piketty Symposium 2014.12 イギリス社会学ジャーナルなる雑誌が、社会学としてピケティ『21世紀の資本』について2014年暮れにシンポジウムを開いたとか。ぼくはこの業界に詳しくないけど、イギリス社会学会のえらい雑誌みたいだ(ちがったら教えて)。その論文集が出ている。ピケティは、自分の本が経済学と歴史学との間隙に成立したものたと主張している。そして経済学はいばりん…

異物混入のご報告とお詫び

先日、貧乏人への施しとトリクルダウン実証実践の一環といたしまして、コーヒーによる汚損が見られたピケティ『21世紀の資本』をこのワタクシめが鷹揚にも底辺貧困層に恵んでやったのは皆様も記憶に新しいところかと存じます。おかげさまをもちまして当該企画は、受益者の皆様にはたいへん好評をもって迎えられました。ひいては、我が国におけるピケティの受容と理解にも大きく貢献したものと自負しております。しかしながら、その後内部調査の結果として、当該コーヒートリクルダウンの汚損ピケティ本に異物混入と…