ピンチョン
Executive Summary トマス・ピンチョンによるオーウェル『1984年』への2003序文。本書が単なる反ソ反共小説ではない。オーウェル自身、立派な左派社会主義者ではあった。だが彼は、制度化された社会主義が己の権力にばかりこだわり、スターリニズムに目を閉…
Executive Summary トマス・ピンチョンのオーウェル『1984年』序文は、まったく構造化されず、思いつきを羅列しただけ。何の脈絡も論理の筋もない。しかもその思いつきもつまらないものばかり。唯一見るべきは、「補遺；ニュースピークの原理」が過去形で書…
ピンチョンの『逆光』を読むー空間と時間、光と闇作者:木原善彦世界思想社Amazon解説書としてはよいと思った。でも、あらすじ解説はぼくがここでやったもののほうがいいと思うけど。いろんな概念や用語の簡単な説明は確かにありがたいし。でも、ごく普通の解…
Inherent Vice作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2009/08/04メディア: ハードカバー クリック: 120回この商品を含むブログ (7件) を見る (承前） ある夜、彼は夢を見た。水の上に立つ小さな小屋を所有していたのだ。こんど…
Inherent Vice作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2009/08/04メディア: ハードカバー クリック: 120回この商品を含むブログ (7件) を見る (承前） ゴルディタビーチ出口を過ぎてしまったら、看板の読み取れた最初の出口を出…
Inherent Vice作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2009/08/04メディア: ハードカバー クリック: 120回この商品を含むブログ (7件) を見る (承前） その日が来るまで待とう、と彼は思った。そして、そのときは、世界が回復す…
Inherent Vice作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2009/08/04メディア: ハードカバー クリック: 120回この商品を含むブログ (7件) を見る (承前） 「ターン・オン、チューン・イン、ドロップ・アウト」モーゼルを持った片目…
Inherent Vice作者:Pynchon, ThomasPenguin Press HC, TheAmazonトマス・ピンチョンの新刊。雰囲気を味わってもらうために、冒頭部だけちょっと訳してあげよう。 舗装の石畳の下には、ビーチが！ ――落書き、パリ、1968年5月一、 彼女は横町を入って裏階段か…
Against the Day作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2006/11/21メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 105回この商品を含むブログ (30件) を見る 1893 年シカゴ万博から第一次世界大戦直後の日々に至るこの小説は、コ…
Against the Day作者:Pynchon, ThomasThe Penguin PressAmazon いやー長い。今回、このあらすじを終わらせるので再読したが、おなか一杯というのにさらにあれこれ詰め込まれるフォワグラ小説（読者がフォワグラね）。いろいろ気になること、せろにあす・もん…
Against the Day作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2006/11/21メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 105回この商品を含むブログ (30件) を見る（承前）ところ変わって、パリのギャルソン'71の年次大会。包囲下に置か…
Against the Day作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2006/11/21メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 105回この商品を含むブログ (30件) を見る （承前）こうしてシャンバラへの入り口は閉ざされ（詳細は「Chums of C…
Against the Day作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2006/11/21メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 105回この商品を含むブログ (30件) を見る （承前）でもそのとき、Inconvenience号の人工知能が突然復活。読書犬…
Against the Day作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2006/11/21メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 105回この商品を含むブログ (30件) を見る 読み始めてから三年。みなさんついてきてますか？（まさかね）。こちら…
Against the Day作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2006/11/21メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 105回この商品を含むブログ (30件) を見る(承前）一方、メキシコのほうではあれこれ（前にも書いたがメキシコのエ…
Against the Day作者:Pynchon, ThomasThe Penguin PressAmazon(承前）さて、ハンターとダリーは(ハンターって前に出てきたっけ？ まあいいや）ロンドンにやってきました。で、彼女は彫刻家のモデルを始めるんだが、だんだんそれが変態じみてきたので嫌になっ…
Against the Day作者:Pynchon, ThomasThe Penguin PressAmazon(承前）十月末に、オーストリアがボスニア併合を発表。ウィーンでは反ユダヤ運動が勃発し、ヤシュミンは職場も家も失い、サイプリアンに説得されてトリエステに向かう。サイプリアンはウィーンで…
Against the Day作者:Pynchon, ThomasThe Penguin PressAmazon(承前）爆発を受けて、ボルシャイア・イグラ号は、なぜクレーターがないのかをしきりに不思議がり、艦上で大論争。キットと連れのプランスは、唖然。時空が歪んで鳥が突然あらわれ、地元民は凶兆…
Against the Day作者:Pynchon, ThomasThe Penguin PressAmazon(承前）全天の光爆。 ツングースカ大爆発が起こる。1908年6月30日、現地時間 7:17AM。(つづく） 山形浩生の「経済のトリセツ」 by 山形浩生 Hiroo Yamagata is licensed under a Creative Common…
Against the Day作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2006/11/21メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 105回この商品を含むブログ (30件) を見る 第4章 Against the Dayサイプリアン・レイトウッドなる人物がいきなり…
Against the Day作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2006/11/21メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 105回この商品を含むブログ (30件) を見る(承前） 梅木ちゃんと分かれたキット、ようやく当初の目的だったゲッチ…
Against the Day作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2006/11/21メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 105回この商品を含むブログ (30件) を見るそれでだねえ、謎の四元数兵器をめぐってあれこれあって、なんかそれは…
Against the Day作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2006/11/21メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 105回この商品を含むブログ (30件) を見るさてTWITの保護下におかれていたヤシュミン、女子大に入れられてしまう…
Against the Day作者:Pynchon, ThomasThe Penguin PressAmazonなんかもはやだれも読んでいないだろうが半分近くまできたのでどんどん続けよう。それにしてもトマス・ピンチョンはほとんどいやがらせでこういうのを書いているとしか思えん。第3章 Bilocations…
Against the Day作者:Pynchon, ThomasThe Penguin PressAmazon （承前） さてイェール大のキットくん、実はこの大学が学問の場ではなく、ましてヴェクトルに隠された秘密の世界探求とも無縁であることを知る。マックスウェルの場の方程式に隠された秘密の不…
Against the Day作者:Pynchon, ThomasThe Penguin PressAmazon （承前）ところでInconvenience号一行はヴェニスにいる。なにやら13世紀末にヴェネチア共和国が内アジアに作っていた植民地とそこへの交易路の再発見をどうしたこうしたとかだが、もちろんそれ…
Against the Day作者:Pynchon, ThomasThe Penguin PressAmazon （承前）さてイェール大学にいったキットは、初めて資本家ヴァイブ本人と会う。かれには、エチエンヌ・ルイ・マル号で北極にいった不詳の息子以外に何人か息子や娘がいて、不詳の息子フリートウ…
Against the Day作者:Pynchon, ThomasThe Penguin PressAmazon 第二章 Iceland Spar北極に出た Inconvenience号は、船長ランドルフの仇敵であるロシアのボルシャイア・イグラ号と遭遇。こちらの船長はイゴール・パジトノフで、Chum of Chance のライバル組織…
Against the Day作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2006/11/21メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 105回この商品を含むブログ (30件) を見る （承前）さて1899年の7月4日に、コロラドでニコラ・テスラが大空中放電…
Against the Day作者: Thomas Pynchon出版社/メーカー: Penguin Press HC, The発売日: 2006/11/21メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 105回この商品を含むブログ (30件) を見る （承前）さて少しさかのぼって三年ほど前のクリーブランド。近くの研究…
