書評

Amazon救済 2011年分 1

バルト『モードの体系』: 体系そのものの記述は途中で終わっており、静的な記述と事例に依存。でも試みは今も興味深い。, 2011/5/31 中身は各種陰謀論やインチキ科学の網羅的紹介だが翻訳が最悪, 2011/5/13 しょせん、彼女の理論が果てしない言い換えに過ぎ…

Amazon救済 2010年分 4

温暖化対策は排出削減以外にもあるし、そのほうが効果も高い!, 2010/11/22 歴史的資料としてはおもしろいが、スターリンが実践して失敗した内容であることには留意すべき。, 2010/10/26 自伝前半、楽しく血湧き肉踊る革命家立志伝編。訳は直訳でお固め。, 2…

Amazon救済 2010年分 3: 虹色のトロツキー

満州にトロツキーがいたら…, 2010/7/20 建国大学を捨てて、また戻るまでの葛藤記。越沢明の解説が秀逸。, 2010/7/20 ハルビンで拉致、そして馬賊へ, 2010/7/20 オールスターキャストにしようとして少し苦しい巻, 2010/7/20 トロツキーの話がまた少し進展する…

Amazon救済 2010年分 2

真木『自我の起源』:ドーキンスを歪曲しつつ、その手の平から一歩も出られない本。, 2010/7/16 トロツキー『レーニン』:読み物としてはよいが、一面的かつ部分的なエピソード集でしかないことは留意すべき。, 2010/7/10 サーヴィス『レーニン』:バランス…

Amazon救済 2010年分 1: 毛沢東関連書など

蕭瑜『毛沢東の青春』:若き日の毛沢東の数少ないまとまった第三者の記述, 2010/6/10 モシャー他『地球温暖化スキャンダル』:元データすら必死で隠蔽する「気候科学」って? クライメートゲート事件の全貌を描く好著, 2010/6/2 小田実『毛沢東』:日本の左…

Amazon救済 2009年分 2

モンゴル秘史:読みやすさなら岩波文庫よりこちら。, 2010/1/26 元朝秘史: 東洋文庫の訳とくらべると、文語が混じった古い訳となっている。, 2010/1/26 橘木&山森『貧困を救うのは……』:対立点がない談笑に終始して間延びし、訴求力がない。, 2009/11/20 『…

Amazon救済 2009年分 1

Brooks『Zombie Survival Guide』: ゾンビ軍団と闘うには? おふざけ本だが中身はかなり包括的, 2009/9/29 Wilson『How to survive a Robot Uprising』ロボット軍団との戦い方マニュアル, 2009/9/29 Schaecher『Outhouses by Famous Architects』有名建築家…

アマゾン救済 2008年分 3

ウォズニアック『アップルを創った男』:あまりエピソードがなく、また怪物の怪物たる所以についての洞察が皆無で残念。, 2008/12/29 サッセン『グローバルシティ』:日本のバブル永続を想定した古い本。すでに理論は完全に破綻、今更翻訳する意義はあったの…

Amazon救済 2008年分 3

原著から第三部を完全改竄した不誠実な本。, 2008/11/26 え、プラナリアの実験もちがうの?!!, 2008/11/14 貧乏なつもりのお金持ちによるオリエンタリズム充満載のイタい旅行記。, 2008/11/10 「読む」という行為が脳に与える影響を描き、文明変革まで見通…

アマゾン救済: 2008年分 2

堅実な科学技術評価に基づく悲観的な人類の未来。だが翻訳は残念。, 2008/9/30 支離滅裂。, 2008/9/10 温暖化の経済学の権威による、バランスのとれた温暖化対策のすすめ。, 2008/8/9 科学者の自己陶酔した自伝がうざったく、タイムマシンもかなりの大風呂敷…

アマゾン救済 2008年分 1

ジェイコブズの晩節を汚す信じがたい駄本, 2008/6/27 非常識なのはこの本であって社会学ではないと思う。, 2008/6/25 マニアでなければ手を出す必要なし。, 2008/6/23 オルガスムスにとどまらないセックスのあれこれ, 2008/4/28 メーカー&利用者インタビュ…

アマゾンレビュー救済: 2005年 2

アントニオーニ『ある女の……』: 昔はいいと思ったのに。 関『ニッポンのモノづくり学』: こんな企業があるのか! 日本産業の活力を見直す、元気の出る本。, 2005/9/29 『ピングー1』: 懐かしいが、なぜか音声が変わっている。 2005/10/28 三浦『下流社会』: …

Amazon救済 2003年以前分

「スキージャンプペア2」: 1がよかっただけに失望, 2005/7/28 岩井「会社はだれのものか」: 通俗サヨクお題目に堕して歴史の教訓を早くも忘れ去った悲しき迷著, 2005/7/24 大平「プラネタリウム」: あぜーん。何でもすぐ作ってしまうナントカと紙一重な人の…

マイクル・コーニイの気恥ずかしさ

その昔、1980年代末かな、『SFの本』という雑誌に、福本直美という非常に優秀な評論家が「マイクル・コニイはお小説様の作家である」とかなんとかいう題名の、実に鋭い評論を書いていて、ぼくはそれを読んで、マイクル・コニイってあまりソリがあいそうにな…

ピケティ『格差と再分配』読んだ!本文読んだぜコノヤロー!

格差と再分配:20世紀フランスの資本作者: トマ・ピケティ,Thomas Piketty,山本知子,山田美明,岩澤雅利,相川千尋出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/09/21メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る この本、出ると知って、でもだれが読むんだろ…

Frankfurt, <i>On Truth</i>: やっぱウンコというのが入ってるのがまずいってことなんだろうか。

拙訳で邦訳された『ウンコな議論』の続編とも言うべき本が出ていて、諸般の事情でやっと最近読みました。で、アマゾンにレビューを書いたら……掲載できないって。何もまずいことは書いてないと思うんだけど、察するにレビューを判定するAIが、「ウンコ」に…

フエンテス『テラ・ノストラ』:英訳で読んだときと感想は同じ。力作だけど(それ故に)アナクロ。

http://honto.jp/netstore/search_10%E3%83%86%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9.html?srchf=1honto.jp なんと、カルロス・フエンテス『テラ・ノストラ』の日本語訳が出てしまった! 出る出る詐欺にはひっかかるまいと思って英訳版を…

マクファーレン『イギリスと日本』:これまた産業革命の説明で、人口と疫病撃退のせいだというんだが……

イギリスと日本―マルサスの罠から近代への跳躍作者: アランマクファーレン,船曳建夫,工藤正子,北川文美,山下淑美出版社/メーカー: 新曜社発売日: 2001/06/25メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (5件) を見る 産業革命はなぜ起きたか――ひい…

Schrage, "Innovator's Hypothesis": 小さなプロトタイプで何でも試そうってのはわかるんだけど、それだけだと……

The Innovator's Hypothesis: How Cheap Experiments Are Worth More than Good Ideas作者: Michael Schrage出版社/メーカー: The MIT Press発売日: 2014/09/12メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る うーん。いやね、ビジネスでもなんでも、なんか…

反知性主義3 Part 2: 内田編『日本の反知性主義』:白井聡の文は、無内容な同義反復。他の文は主に形ばかりのおつきあい。

はい、まだ反知性主義の話は続きます。第3部を前編と後編にわけるなんて、最近の無内容を引きのばそうとする『トワイライト』とか『ホビット』『ハリポタ』『ハンガーゲーム』みたいでいやなんだけどさ、お金とるわけじゃないし、どうせ読む側もあんまり長い…

反知性主義3 Part 1: 内田編『日本の反知性主義』は編者のオレ様節が痛々しく浮いた、よじれた本。

しばらく間が空いた。で、反知性主義についての簡単なお勉強を経て、ぼくが手に取ったのは『日本の反知性主義』だった。 この本の題名は、明らかに『アメリカの反知性主義』を意識しているようだ。その一方で、この面子を見ると、ぼくが冒頭に挙げた『現代思…

反知性主義1: ホフスタッター『アメリカの反知性主義』 知識人とは何かを切実に考えた名著

はじめに 反知性主義をめぐる本を3冊読んだので、その話をちょっと書こう。なぜそんなものを読もうと思ったかというと、『現代思想』の「反知性主義特集」に対するアマゾンのレビューがぼくのツイッターでちょっと話題になっていたからだ。 「彼らは反知性主…

マンデヴィル『蜂の寓話』:ケインズがいかにイヤミなやつかよくわかる。

蜂の寓話―私悪すなわち公益 (叢書・ウニベルシタス)作者: バーナード・マンデヴィル,泉谷治出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 1985/06メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (2件) を見る マンデヴィル『蜂の寓話』というのは、知ってい…

トロツキー『ロシア革命史』:同時代の人にだけ向けて書かれたアジ

ロシア革命史 全5冊セット (岩波文庫)作者: トロツキー,藤井一行出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2001/07メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 『トロツキー』訳すときに参考書として引用チェックなどに使うので買ったけれど、通読したことはなかった…

水野『イメージの地層』:美術史と信仰形態の関係を見た本なんだが……

イメージの地層 -ルネサンスの図像文化における奇跡・分身・予言-作者: 水野千依出版社/メーカー: 名古屋大学出版会発売日: 2011/09/23メディア: 単行本 クリック: 26回この商品を含むブログ (10件) を見るうっひー、先日採りあげた『叡智の建築家』と同じく…

シェンチンガー『アニリン』:有機化学がイノベーションとハイテクの最前線だった時代

アニリン―科学小説 (1971年) (コスモス・ブックス)作者: K.シェンチンガー,藤田五郎出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 1971メディア: ?この商品を含むブログ (1件) を見るアニリンと言ってなんだかすぐにわかる人は、有機化学関係者以外あんまりいない…

桑木野『叡智の建築家』:記憶術が生み出した建築による世界記述と創造

叡智の建築家―記憶のロクスとしての16‐17世紀の庭園、劇場、都市作者: 桑木野幸司出版社/メーカー: 中央公論美術出版発売日: 2014/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見るおもしろかった。いやあ、分厚い本を見ると「きみ、それはワタクシへの…

小田嶋『友だちリクエストのなんとか』:恥ずかしいだけの本

友だちリクエストの返事が来ない午後作者: 小田嶋隆出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2015/04/28メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (6件) を見る小田嶋隆は、かつて別冊宝島なんかでもよく書いてたことからもわかる通り、ちょっとひね…

田嶋『高学歴貧困女子が読み解くピケティ』:意外や意外、ベスト級の解説書。色物に非ず!

高学歴貧困女子が読み解くピケティ (SAKURA・MOOK 2)出版社/メーカー: 笠倉出版社発売日: 2015/05/08メディア: ムックこの商品を含むブログ (2件) を見る見た瞬間、まあろくでもない色物だと思うのは人情でしょう。高学歴貧困女子がこんな問題抱えているとい…

『コミックでわかるピケティ入門』:入門書の中で一、二を争う要領を得ない本。監修の藤田康範はまともに目を通したのか?

コミックでわかるピケティ入門作者: 藤田康範,梅屋敷ミタ,村上裕一出版社/メーカー: KADOKAWA/中経出版発売日: 2015/05/17メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る前にも述べた通り、ぼくはいま、マンガによるピケティ入門書の監修をしているので…